先日、生理痛の治療で来られている女性に「ネットで毎日水を2ℓ飲むといいとあり、自分はあまり水分を摂らないけど頑張って飲むようにしてるけどどう思いますか?」と質問されました。
ちょこちょこ聞かれる事があるので一度インターネットで調べてみたところ、なんと!成人50㎏くらいの人で2ℓくらい摂るといいように書いてありました!
東洋医学的にもそうですが・・
私の考えは同じ50㎏の人でも男性女性その人によって体格も違うし、季節によっても、その日の運動量によっても、食事の状況によっても変わってくると思います。私を例にすると冬場で仕事の日の飲む量は(食事は除く)500㎖くらいですが、夏場の休日で野球の練習の日は4ℓくらいは飲んでいます。ひとりひとり体質や状況によって違いますので自分が心地よい感覚を大事にするといいと思います。
ここからは水の摂り過ぎが関係すると思われる症状の話を少し書いていきます。
水の摂り過ぎが関係すると思われる症状
最近だるい、しんどい、やる気がない、冷える、疲れやすい このようなよくある症状を訴える人達に「何か変わったことしてない?」と聞くと、初めは「別に~‥」ってエリカ様みたいなのですが「そういえば最近水飲むようにがんばってる!」という感じで、水をがんばるのをやめてもらうと症状がマシになっていく人達がたまにおられます。
そもそも人間の体の水分は海と似ていて一定の濃さがあるところに水を入れ過ぎると薄まってしまい水中毒といって中毒症状がでてくるそうです。軽度の場合は疲労感、頭痛、嘔吐、精神症状などですが最悪の場合は死に至ることもあるそうです。10数年前のニュースで水飲み大会で亡くなった方がいてビックリしたのを覚えています。
頑張り過ぎに気をつけて
今回質問して下さった方は、ひどい生理痛があり当院の鍼灸・整体の治療に加え、なんとか体質改善をと色々調べているらしいですがネットの情報は色んな意見がありますので自分に合うことを見つけるのは難しいですね。
実際問題、私の知り合いの治療師で「藤原紀香は1日5ℓ飲んでる」といって水分をたくさん摂るように勧めている人もいます。
その方に合ったアドバイスができますよう日々精進していきたいと思います。
1年前からマシンピラティスに通い始め、肩こりはマシになり体型も少し良い感じになったそうですが、4年前に出産してからのひどい生理痛とPMS、尿もれが治らないので、生理痛には鍼灸が良いと聞いて来院されました。
確かに鍼灸治療は生理痛をはじめ不妊症や更年期障害、子宮筋腫、子宮腺筋症などの婦人科疾患にとても良いと言われていて、この方も生理痛とPMSが治療に来るごとにマシになり、今は身体のメンテナンスで来られています。
この方のように鍼灸治療によって下腹部の循環が良くなり、腰がくびれやすくなるという事も考えられますが今回は整体の目から診たお話をさせていただきます。
結構多い骨盤のタイプ
整体の考え方は様々あり、いろんな見方やテクニックがありますので細かく書くとややこしくなるので簡単に書きます。
まず、骨格で気になったのが恥骨が前に出ていることでした。恥骨が前に出ることにより下腹部がぽっこりしやすくなり、血流も滞りやすくなり生理痛・不妊症などの婦人科疾患のリスクが上がります。構造的にも胸部(胸)が下がり、お尻も下がりやすくなります。
今までにも恥骨が前に出ているにもかかわらず、一生懸命に腹筋を頑張っている方で腰痛や、やる気が出ない、息が浅い、不安感、朝の首痛、咳、鼻炎などの症状が出ている方々がおられました。
治療と共に大事な日常の所作
今回の患者さんもお腹やお尻の下や胸の筋膜が固くなっていて、整体の手技をすると始めは痛そうでした。整体と鍼灸の治療をしながら歩き方や仕事、日常の所作の時に意識をするだけで「今はピラティスのトレーニングを全くしてないのに、トレーニングをしていた時よりも腰がくびれてるわー!」と喜んでいました。
一人一人に合う治療とアドバイス
人はそれぞれ姿勢も仕事も日常生活も違いますので、自分に合っている事を探すのは難しいと思いますが一人一人に合った治療や日常のアドバイスをこれからもできますよう日々学んでいきます。
ありがとうございます。
メンテナンスで来られている50代後半の女性。
ある時、不正出血があり「ガンとちゃうか?」と思い慌てて婦人科で見てもらったところ大丈夫だったそうですが・・。
更年期障害のためのホルモン補充療法
詳しく話を聞くと7年前の閉経を機に更年期障害の予防的な感じで女性ホルモンの薬をずっと飲み続けていたそうです。
今回、不正出血で内診してもらった時に閉経前からあった子宮筋腫が閉経したにもかかわらず大きくなっていたこともあり、長い期間のんでいたホルモン剤の影響かもしれないということで今後は服用しないことになったそうです。
私がびっくりしたのは、その方が薬を飲むにあたりリスクである血栓のことや乳がん、子宮がんの確率が上がるといわれていることなど全く知らずに飲んでいて「そんなん知ってたら・・・」って感じでした。
乳がん手術後のホルモン療法
乳がん手術後で腕のむくみ、肩の動きが悪い、呼吸が浅い、疲れやすいなどの症状で当院に来られる方々がいますが手術後に飲んでいる薬は更年期障害の方とは逆に女性ホルモンの作用を低下させて再発を予防するそうです。副作用として更年期障害のような不定愁訴や血栓、骨粗しょう症などあるそうです。
最近は若い方でも生理痛や不妊治療などでホルモン剤を使っている方も多くなりましたので、ご自分の状況とメリット、リスクをよく考えてほしいな~という少し私の中でモヤモヤした話でした。
10年程前に不妊治療で授かった方が2~3年前から生理痛がきつくなったという症状で来院されました。婦人科に受診すると、子宮内膜増殖症と診断されたそうです。念のため子宮体がん・子宮頸がんの検査をしても大丈夫だったようです。
生理痛の原因
生理痛の原因はいろいろ考えられますが、まずこの患者さんは出産が帝王切開で手術後のケロイドがひどく、今でも傷あとが幅1cm程あり引きつった感じになっているので循環が悪くなっています。それに加えてコロナ禍による在宅ワークで運動不足や不良姿勢になり、職場での役職が上がった事による精神的ストレスもかなりあるようでした。
東洋医学のオ血とは
生理時のレバーのような塊も以前より大きくなっているようでした。東洋医学では生理時の塊のことをオ血といいます。オ血は冷えや運動不足、ストレスや体の歪み、食べ物などの影響を受けると言われています。生理の状態は、体の通信簿と言われていますので改善することが病気の予防にもなります。1日でも早く改善できるように一緒に頑張っていきたいと思います。